解体工事で出たガレキ類は?解体のガレキ類(コンクリート)130秒解説

2023.05.26

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解体工事を行うと必ずコンクリートや木材、鉄くずなどの廃棄物が生まれます。こういった廃棄物は法律により適切な処分を行う事が義務付けられています。解体後の廃棄物はどの様に処分、リサイクルされているのか、今回は解体で発生する廃棄物のガレキ類(コンクリート)についてご紹介させていただきます。

 

建築リサイクル法 「建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律」

解体工事で発生した特定の建築資材は建築リサイクル法により分別され、再資源化を行う事が義務付けられています。

建築リサイクル法の目的

正式な名称は「建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律」であり、この法律は2000年5月31日に制定されました。

この法律は、解体工事などで生じる廃棄物の最終処分場の混雑、不法投棄、不適切な処理などの問題を解決するため、廃棄物の再資源化を促進することを目的としています。

建築リサイクル法 特定資材

コンクリート

コンクリート及び鉄から成る建設資材

木材

アスファルト・コンクリート

対象となる工事

・床面積の合計が80㎡以上の建築物の解体工事

・床面積の合計が500㎡以上の建築物の新築工事または増築工事

・工事にかかる請負代金が1億円以上の建築物の新築、増築、解体以外の工事

・工事にかかる請負代金が500万円以上の工作物の解体工事または新築工事

 


搬出されたコンクリートの再資源化

解体工事で生まれたコンクリートは破砕・磨砕・選別等の処理を行ってコンクリート用骨材などに再資源化されています。産業廃棄物として搬出されるコンクリートは、99%という高い再資源化率を誇っています。ただし、解体作業によって生成されるコンクリート塊には、木くずや金属くずなどの不純物が混ざる可能性があります。そのため、そのまま再利用することはできません。このような場合、コンクリート再生工場に持ち込んで不純物の除去作業を行い、粉砕機による処理や粒度のふるい分けを経て、再生骨材として生まれ変わるのです。

 

コンクリート骨材

再生骨材には「L(Low)」「M(Middle)」「H(High)」の3種類が存在し、JIS規格によってそれぞれの適用範囲が定められています。以下に各再生骨材の特徴と用途について説明します。

L(Low)グレード

特徴: 細かい粒度であり、一般的に砂や細骨材に近い性質を持ちます。

用途: コンクリート製品の一部材料や基礎盤、道路舗装の下層材、地盤改良材として使用されます。また、アスファルト製品や土木工事の一部にも利用されます。

M(Middle)グレード

特徴: 中間の粒度を持ち、砂や細骨材と中骨材の間の性質を持っています。

用途: 一般的な建築コンクリートの骨材として使用されることが多く、柱や梁、壁などの構造部材に利用されます。また、一部の道路舗装や土木工事にも使用されることがあります。

H(High)グレード

特徴: 粗い粒度を持ち、中骨材や粗骨材に近い性質を有します。

用途: 耐久性や強度が求められる特殊なコンクリート製品や土木構造物、高速道路の舗装などに使用されます。また、緩衝材や防護材としても利用されることがあります。

 


まとめ

このような再生プロセスによって、コンクリート廃棄物は有効に再利用され、環境への負荷を軽減することができます。再生骨材は新たな建築材料として使用され、資源の有効活用とサステナブルな建築産業の推進に貢献しています。

 

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