解体工事にも関係している??フロンについて 180秒解説

2023.05.23

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オゾン層の破壊などで一度は聞き覚えのあるフロンですが、実は解体工事にもフロンは関係しています。そもそもフロンとはいったい何なのか、環境破壊を止める為に作られたフロン法と解体工事の関連を今回はご紹介させていただきます。

 

フロンとは

フロンは1928年に開発された化学物質であり、冷媒として広く利用されていました。その特性として、人体に無害で取り扱いが容易で熱を効率的に伝える能力が化学的にも安定しているという特長がありました。これらの特性により、フロンは画期的な化学物質として評価されました。

フロンが含まれている物

代表的な物で冷蔵庫・冷凍庫・業務用エアコン・家庭用エアコンなど冷媒関係の物に多く使用されている。


フロンによる環境破壊

近年、フロンの大気中への放出が、私たちにとって深刻な悪影響をもたらすことがわかってきました。フロンは地球温暖化を促進し、オゾン層を破壊するという問題を引き起こすことが判明しています。フロンは熱を吸収する性質を持っており、大気中に留まり続けることで地球温暖化を助長します。この結果、干ばつや激しい台風などの異常気象が発生する可能性が高まります。さらにオゾン層の破壊により、強力な紫外線が地表に直接届くため、目の病気や皮膚がんなど、さまざまな健康被害が増加することが分かっています。

 

フロンの規制

2001年「フロン回収・破壊法」制定

「フロン回収・破壊法」の制定経緯は、フロン製品の乱用や不適切な廃棄により、オゾン層の破壊や地球温暖化の懸念が存在したことによります。

2013年「フロン排出抑制法」へ

以前の「フロン回収・破壊法」の内容を踏襲しつつ、時代や環境に合わせて改正され、名称も新たに「フロン排出抑制法」となりました。この法律は2013(平成25)年に制定されました。

「フロン排出抑制法」は、フロンを含む化学物質の排出を抑制し、環境への負荷を軽減することを目的としています。フロンはオゾン層の破壊や地球温暖化への関与が指摘され、その適切な管理が求められていました。この法律は、フロンを含む製品の製造・販売・使用において、厳格な規制と適切な取り扱いが義務付けられています。

2020年「フロン排出抑制法」の法改正

2020年にはフロン排出抑制法が法改正され更に厳しくフロンの取り扱いをしなければいけないようになりました。



解体を依頼する際に課せられた義務

フロン機器所有者に課せられた義務

・「業務用空調冷凍機器」を廃棄する際には、フロン類充填回収業者への引き渡しをする事

・フロン製品の回収、再生、破壊に関連する費用の支払い。

・解体工事元請業者が行うフロン製品の有無の確認への協力。

・解体工事後、フロン類充填回収業者から「引取証明書」が90日以内に提供されなかった場合、該当する都道府県知事への報告が必要とされています。

・フロン製品の「引取証明書」に虚偽の記載がある場合は、該当する都道府県知事へ報告すること。

・フロン製品に関する「委託確認書」または「回収依頼書」のコピー、および「引取証明書」の保存期間は3年間とされています。

解体工事業者の義務

・解体工事を依頼されたら、店舗内に業務用のフロン類機器がないか事前に確認し「事前確認書」を作成する。作成された事前確認書の写しは3年間保存する。

・フロン類充填業者に「委託確認書」を提出する。「委託確認書」はフロン類機器の所有者から交付してもらう。

・「事前確認書」と「委託確認書」を3年間保存する。

家庭用エアコン・冷蔵庫などは個人所有の場合の義務

・家電リサイクル法4品目の家庭用エアコン・テレビ・冷蔵庫・洗濯機は適正処理が必要です。

①まずはリサイクルショップに相談する事をオススメします。有価または無料で引き取って頂ける可能性があります。

最寄りのリサイクルショップはこちら

②買い替える場合
新しい製品を購入するお店に引取り依頼しましょう。お店ごとで引取り方法が異なるため、お店にお問合せください。

③処分のみの場合
処分する製品を購入したお店に引取りを依頼するのが一般的です。お店ごとで引取り方法が異なるため、お店にお問合せください。
購入したお店がどこであったか分からない場合などは、お住いの市区町村の案内する方法によって処分します。市区町村ごとで方法が異なりますので、市区町村のホームページ等でしてください。

家電リサイクル4品目以外の家電の処分で困ったら

まずリユース店に相談して有価引き取りか無料回収してもらえないか確認しましょう。そちらでも対応して頂けない場合、各市区町村に相談する事をお勧めします。


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