解体工事を行う際に起こりうるトラブル 250秒解説

2023.05.05

ブログ | 解体の知識

今回は解体工事を行う際に起こりうる代表的なトラブルを「解体前」「解体中」「解体後」に分けてご紹介させていただきます。

どのようなトラブルが起こりえるのかを把握しトラブルが起きないように対策して、万が一トラブルが発生してもスムーズに解決できるようしておきましょう。

 



解体工事前



・近隣挨拶を行っていない

解体工事を行う際には近隣トラブルを避けるために、まず周辺住民への挨拶を行うことが重要です。解体作業中は、騒音やほこりが発生しやすく近隣住民にとっては迷惑となります。そのため解体業者は、工事が始まる前に挨拶をすることが常識とされています。

また挨拶だけでなく、工事の日程や時間などを住民に周知させるための説明会を行うことも効果的です。これにより、住民は工事の内容やスケジュールについて理解し、トラブルを回避することができます。


・解体業者が解体の許可を受けていない

解体工事を依頼する際には、業者が適切な解体認可を取得しているかどうか確認することが非常に重要です。認可を受けていない業者に依頼すると違法解体が進められ、トラブルに巻き込まれる可能性があります。

契約を進める前に、業者に対して解体に必要な免許・許可証や許可番号を提示してもらうよう要請することが大切です。許可証が提示されない場合は、違法業者である可能性が高く、依頼することは避けるべきです。


・損害賠償保険に加入していない

解体工事を行う業者が損害賠償保険に加入していない場合、解体工事中に生じた破損に対して補償することができません。依頼者が損害賠償保険に加入する必要はありませんが、ご近隣様からの苦情などに対応するために解体業者が十分な保険に加入していることが必要です。工事を依頼する前に、業者に保険加入証明書を提示してもらい、保険に加入していることを確認しましょう。これにより、万が一の際にも安心して工事を進めることができます。



解体工事中



・騒音・振動が響く

解体工事中には、隣近所に騒音や振動が発生し、トラブルに発展することがあります。

 

解体工事が始まる前に、解体業者と近隣住民とのコミュニケーションを図ることが大切です。工事の日程や時間帯、作業内容を説明し、近隣住民の理解を得ることが必要です。

また、騒音や振動が発生する時間帯は、可能な限り早朝や夜間など周囲への影響が少ない時間帯を選ぶようにしましょう。さらに、解体現場周辺に防音対策を施すことで、隣近所への影響を最小限に抑えることができます。近隣住民とのコミュニケーションを欠かさず、工事中は常に周囲への配慮を忘れずに行うことが大切です。

 


・埃・粉塵が舞う

解体工事中には、埃や粉塵が風に乗って周囲に飛散することがあり、近隣から苦情が出る可能性があります。そこで、解体工事前には防塵シートや養生シートをしっかりと設置し、周囲への影響を最小限に抑えるようにしましょう。ただし、防塵シートや養生シートの設置が不十分だと粉塵や埃が周囲に撒き散らされ迷惑を掛けることになるため、解体業者にはしっかりと設置を行ってもらうことが大切です。

 


・工事車両が邪魔になる

解体工事中は、業者の大型トラックや重機などが道路や周辺の通行に支障をきたしやすくなります。特に路上駐車をしてしまうと、周囲の方々への迷惑となります。解体業者は道路を塞がないように配慮することが一般的です。事前に解体工事中の交通規制や駐車場の確保など、周辺住民への配慮を行うことが望ましいでしょう。

 


・工事費用、工期が予定と変わる

解体工事中には、予定していた工事の期間や費用と実際の工事の状況が異なるトラブルが発生することがあります。事前に確認した見積もりがあったとしても、実際に作業を進めるうちに予期せぬ問題が生じたり、作業内容が変更されたりすることがあるためです。このような場合、解体業者とのコミュニケーションを大切にし、変更点について明確に説明を受けることが重要です。

 


・隣接する建物を傷つけてしまう

解体工事中に隣家や公共物にダメージを与える可能性があります。解体工事では強力な重機を使用するため、作業ミスによって隣家の庭や道路標識、路面などが破損することがあります。もし公共物にダメージが発生した場合は、自治体・行政に直ちに連絡する必要があります。

 



解体工事後



・工事範囲・内容に相違がある

想定していた範囲よりも狭い範囲しか工事されなかったり、希望していない工事が行われてしまうトラブルが起こり得ます。そのような場合には、事前の確認と異なることを指摘し、工事のやり直しや損害賠償を求めることができます。正式な書面で工事の内容をまとめ、証拠として提示することで、話し合いを進めやすくすることもできます。施主様としては、工事前に契約書などを十分に確認することが大切です。

 


・整地工事が杜撰

 

解体工事の最後に行う整地工事が不十分だったり、完了していないというトラブルも起こり得ます。解体工事では建物を取り壊した後、産業廃棄物を処理し、清掃を行い、平らな地面に整地する必要があります。しかし、業者によっては整地工事に手を抜いたり、完了していない場合があります。業者から解体工事が完了した旨を伝えられたら、最初に工事が行われた場所を詳しくチェックして土地が荒れていないかどうか確認しましょう。もし整地が不十分だと感じた場合は、業者に対して整地の作業を行うように要求する必要があります。

 


・必要書類が受け取れない

 

解体工事完了後に受け取るべき書類(建物取り壊し証明書、マニフェスト票など)を受け取れないといったトラブルもあります。建物取り壊し証明書は、建物が正式に解体されたことを証明する書類であり、建物滅失登記の際に必要となります。

この書類は解体業者によって作成・発行されるものであるため、施主が受け取れない場合には、業者に対して書類の発行と送付を求める必要があります。

 


まとめ

解体工事をトラブル無く完了させる為には解体業者と密にコミュニケーションを取る事が重要です。工事内容、契約範囲、また近隣様への配慮などの確認をコミュニケーションを通して確認しあらゆるトラブルが起きる事を防ぎましょう。また解体の事で分からない事は、分からないままにせず業者の担当者に迷わず聞く事をおススメします。分からないまま放置してしまうとお互いの認識にすれ違いが発生してしまう為、トラブルの元になり得ます。

 

 

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